英国議員、Live Nationへの調査を年内に開始するようCMAに要請
関連会社を含めると、Live Nationは2025年の英国大規模公演におけるプライマリーチケットの66%を押さえていた。議員らは、2026年末までにCMAが本格的な市場調査に着手するよう求めている。
Association of Independent Festivalsのデータによると、2025年に英国のアリーナ、スタジアムなど大規模コンサート向けに販売されたプライマリーチケット2,310万枚のうち、Live Nationが直接押さえていたのは58%。関連会社による販売を含めると、シェアは66%に達する。このデータを引用する議員らは、競争・市場庁(CMA)に対し、2026年が終わる前にライブ音楽市場の本格的な市場調査を開始するよう改めて迫っている。
庶民院のビジネス・イノベーション・科学・貿易委員会は、10月18日(日)にあらためてこの要請を行った。同委員会は、当時まだビジネス・貿易委員会だった5月の報告書で初めて調査を求めていた。CMAは調査の実施を発表していない。
「英国のライブ音楽業界は、単なる市場支配力ではなく、才能に報いるものであるべきだ」と、委員長のLiam Byrneは述べた。「われわれが見出したのは、恐怖の空気、アーティストにとっての障壁、そして恩恵から取り残されるグラスルーツの会場だった」。さらに、ファンとパフォーマーには「公正な扱いを受ける資格がある。しかも、それは今すぐに」と付け加えた。
5月の報告書が指摘したこと
議員らは、Live Nationの立場は、CMAが市場支配力を評価する際に用いる3つの要素のすべてに照らして懸念を生じさせる、と結論づけた。
報告書は、Live Nationの会場の利用が「同社のフェスティバルへの参加を条件とする(あるいはその逆)」ことになる長期の排他的契約も問題視した。調査に寄せられた証言では、サードパーティのチケットエージェントは自社システムをTicketmasterのシステムと統合しなければならず、その結果、Live Nationは競合他社の分も含めて顧客データを保持でき、プロモーション、マーケティング、イベント運営の全般で活用できると主張されている。
グラスルーツ音楽への資金提供を目的に、アリーナおよびスタジアム公演のチケットに上乗せする任意の拠出金(levy)についても取り上げられた。報告書は、この仕組みが広がっていないのは、Live Nationが実施していないためだと「広く見られている」と指摘した。2026年3月時点で、同年の公演で販売されたチケットの30%が拠出の対象となっていた。報告書によれば、Live Nationは最近、拠出に応じたColdplay、Biffy Clyro、Harry Stylesらのアーティストと協力している。
Live Nationは報告書の公表時に、その結論を退けた。英国の広報担当者は、報告書が「不正確なデータと裏付けのない結論に依拠し、英国のライブ音楽業界を誤って描いている」と述べた。同社は1月に提出した書面証拠で、英国内の26のフェスティバルを全部または一部所有または運営していると説明し、その割合を全体の5%未満としている。
規制当局と政府の動き
7月、The Timesは、CMAが調査の可能性に備え、Live Nationに批判的な人物も含む業界関係者に連絡を取り、面会の調整を始めたと報じた。さらに2025年6月には、当時CMAの消費者保護担当エグゼクティブ・ディレクター代行だったEmma Cochraneが委員会で、同庁が市場スタディまたは市場調査を検討中であり、それは「18〜24カ月の期間で行われる」ものだと述べていた。こうした調査では、「事業の分割を含む命令を出す可能性が開かれる」とも語った。
ビジネス・イノベーション・科学・貿易省の大臣Kate Deardenも委員会に書簡を送った。「政府がCMAの法定権限の行使を先回りしたり、指示したりすることは適切ではないと考えている」と同氏は述べている。
Live Nationは米国でも、反トラスト法をめぐる敗訴を争っている。4月、マンハッタンの連邦陪審は、Live NationとTicketmasterが米国の主要コンサート会場におけるプライマリーチケット販売を違法に独占していたと認定し、消費者はチケット1枚あたり1.72ドル多く支払わされていたと判断した。勝訴した30超の州とコロンビア特別区の連合は、Live Nationに対しTicketmasterの売却を命じるよう裁判所に求めている。Live NationとTicketmasterは、評決の破棄または再審を求めている。
CMAは5月の報告書への回答で、潜在的な弊害に関する独自の初期評価について「サプライチェーン全体のステークホルダーと協議する」とした。Music Weekによると、同庁の理事会は「この分野で正式な市場調査に着手するかどうかを秋に検討する」予定で、その後、委員会に状況を報告する。委員会はCMAに返信し、次の対応の詳細とスケジュールを求めるという。