Believe、SpotifyのAIカバー/リミックスツールでライセンス契約を締結
対象は参加を選んだBelieveとTuneCoreのアーティスト。参加には2段階のオプトインが必要で、ファンのリミックスがストリーミングされると、原曲のアーティストや権利者にロイヤリティが支払われる。
Believeは、Spotifyが近く提供するAIカバー/リミックスツールについて、参加するアーティストとレーベルのライセンス契約を結んだ。Music Business Worldwideが報じている。10月20日(火)に発表されたこの契約には、セルフリリースを行うアーティスト向けのBelieveのプラットフォーム、TuneCoreも含まれる。
Spotifyでリミックスがストリーミングされると、原曲に関わる参加アーティストと権利者にロイヤリティが支払われる。両社によると、このツールはAIによるリミックスとカバーを対象としたもので、「まったく新しい作品ではない」という。Spotify Premium加入者向けの有料アドオンとして販売される設計で、「参加アーティストやソングライターがすでにSpotifyで得ている収益に上乗せされる、追加の収益源」になるとしている。
参加は任意だ。Believeは2段階の同意プロセスを設けている。まずアーティストがAI関連プログラムの対象として検討されたいかどうかを決め、オプトインした場合にSpotifyとの提携が提示され、参加するかどうかを選ぶ。BelieveのCEO、Denis Ladegaillerieは9月、オプトインしたアーティストにはSpotify、YouTube、Sunoといった個別の案件が示され、それぞれを断ることもできると述べていた。「まずアーティストの同意が必要。例外はない」と同氏は語った。
BelieveとSpotifyは、ファンが作るリミックスは「すでに広く出回っているが、アーティストやソングライターに対価が支払われないことが多い」としている。さらに、SNS上のリミックスとは異なり、「Spotify上のすべてのリミックスは原曲とアーティストにリンクする」と説明する。SpotifyのSVP兼Global Head of MusicであるCharlie Hellmanは、「正しく行えば、ファンの創造性は、ファンと彼らが愛するアーティストとのつながりを深められる」と述べた。
Universal Music Groupは5月、Merlinは8月4日、Kobaltは8月13日に、このツールのライセンスに合意している。Believeは、Spotifyが2025年10月に「アーティスト第一のAI音楽プロダクト」の開発パートナーとして挙げた5社のひとつで、他はSony Music Group、Universal、Warner Music Group、Merlinだった。SonyとWarnerは、このツールに関する個別の契約をまだ発表していない。
今回の発表では、スパム、なりすまし、欺瞞に対するSpotifyの対策にも触れている。Spotifyは同日の早い時間に、今年これまでに5,000万を超える「スロップやスパム」トラックをレコメンドから外したと発表していた。
4月30日、BelieveとTuneCoreは、ライセンスのないプラットフォームで部分的または全面的に作られたAI生成トラックの配信をブロックし始めた。Believeはこの区分にSunoを含めていた。9月8日には、BelieveはSunoとのグローバルなライセンス契約を締結し、参加するBelieveとTuneCoreのレパートリーが対象となった。Sunoの新しい業界パートナーモデルで作られたトラックは、BelieveとTuneCoreを通じた配信の対象となる。
Spotifyは、このツールの価格やローンチ日を明らかにしていない。8月4日に行われた2026年第2四半期の決算説明会で、共同CEOのGustav Söderströmは、次のステップは一部のユーザー向けに公開するリサーチプレビューになると述べた。正式提供の前にメジャーレーベル全社との契約が必要かと問われると、同氏はこう答えた。「答えは、メジャー全社との契約は必要ない、だ」