Technics SL-1210MKX、±4%ピッチレンジと重量級シャーシを採用
TechnicsがAmsterdam Dance Eventで新たなSL-1200のフラッグシップを発表。ツアーやクラブ、フェスで活動するDJとスクラッチ系のスペシャリストを想定する。
TechnicsはSL-1200シリーズで初めて、±4%のピッチレンジを搭載した。採用したのは、SL-1210MK7の上位に位置づけられる新フラッグシップのSL-1210MKX。第30回を迎えたAmsterdam Dance Eventの期間中、アムステルダムのPacificで披露されたと、MusicTechが報じている。
狭いレンジは、BPMが近いトラック同士でのより精密なビートマッチや、わずかなテンポ補正を想定したもの。反対側には新たに±50%のレンジを用意し、よりクリエイティブなミックスに向けてテンポの変化幅を広げる。
シャーシは大幅に重量が増し、最適なバランスに仕上げられた。足元には新設計のインシュレーションフィートを備える。Technicsによると、このフィートは外部振動に強く、フィードバックの遮断とスクラッチに求められる安定性を両立する。狙いはハウリングのリスク低減で、DJはより高い音圧やより攻めたEQ設定でプレイできるという。
TechnicsはMKXを、ツアーやクラブ、フェスで活動するDJと、スクラッチやパフォーマンスのスペシャリスト向けと位置づける。パワフルなシステムや深い低音、長時間のプレイが機材に大きな負荷をかける現場を想定し、現役DJやサウンドエンジニアの意見を取り入れて開発したという。「SL-1210MKXでは、プロのDJやサウンドエンジニアと密に協力し、彼らが直面する課題をより深く理解することで、このレガシーをさらに発展させたいと考えた」と、Panasonic Consumer EuropeのTechnics DJ Channel Europeマネージャー、Stefanie Baronは語っている。
MKXはコアレス・ダイレクトドライブモーターを継承し、スタートアップトルクとブレーキスピードは調整可能。78rpm再生とリバース再生にも対応する。より静かなリセットスイッチは、旧SL-1200モデルに着想を得たもの。ポリッシュ仕上げのシルバーのトーンアームとブラックの外装は、クォーツ制御のダイレクトドライブとプロ仕様のレイアウトを導入した1979年のモデル、SL-1200MK2へのオマージュだ。
今回の発表は、Technicsが1972年を起点とするSL-1200シリーズの55周年と重なる。ローンチに関連する今後の展開として、Paris Audio Video ShowとPoland Audio Video Showへの出展も予定されている。詳細は technics.com で確認できる。
SL-1210MKXは2027年1月に発売され、価格は£1,299(€1,499)。